2008/10/24更新
世論調査という第5の権力
  最近、連日のようにテレビ、マスコミ等でとりわけ大きくとり上げられる「世論調査」という数字、どれだけ多く行われているのかと思っているが、唯の一度も私のところへ言ってきてくれたこともなければ、私の周りの人達にも「今日、○○から聞いてきたよ」といった話など全く聞いたことがない。
一体、誰のところに調査がいっているのか?でも、無理もない1億2500万人余りの人口の日本で毎回行われている世論調査のサンプル数は1000とか多くとも2000そして、回答率が6割、7割と聞けば本当にその数字は正しいのだろうか?と疑問に感じるのは私だけではないであろう。
きけば、マスコミの世論調査はほとんどがRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)という方法でコンピューターがランダムに選んだ番号に電話をかける方式で、比較的安く迅速に調査ができるのが利点。
しかし、固定電話にしか使えない(固定系の契約数は個人・法人合わせて
5026.1万人)。携帯電話が多い昨今、これでは偏った世論しか反映できないであろう。
また、携帯電話に仮に通話ができても、所在地が分からないから地域バランスがとれないという問題もある。
このような調査の段階からいびつな対象に回答を求め、出てくる数字に一体どれ程の信頼性があるのだろうか。正に世論を反映しない世論調査が行われているのである。
しかも、今日、その出される数字しかも誰も信じていない数字で、政治が大きく動いている現状は正に不条理と言える。 世論調査が政治に影響を及ぼすのは今に始まったことではないが、あまりにも政策決定や政治判断といった政権の生殺与奪につながるような状況は今までになかったのではないだろうか。
口では「一喜一憂しない」などといって出された数字に疑いの目を向けながらもゼロコンマ数パーセントの上下さえも気になるのが、この数字である。
この数字を判断材料にしなければいけないところに今の政治のダッチロールの原因があるのではないか。
そんななか、ドイツでは「プラーヌンクスツェレ(計画細胞)」という少し変わった
呼名の調査がある。
無作為抽出の市民を集めて、数日間にわたって議論をし、その 結果を政策決定に反映させる仕組みが定着しているという。
また、米国では「デリバレーティブ・ポーリング(DP=熟議による投票)」という
試みがあって、これは無作為抽出で調査対象を定め、冒頭に電話で質問、
ここまでは通常の世論調査の仕方であるが、その後全員を一ヶ所に集めて
数日間議論を行い、政治家への質疑や全体討議を経て再度討議前と同じ質問をして、討議の前後での変化を読み取りながら政府や政党の政策決定の判断材料にしているというから、かなり高度で精度も高い、これらの方法は英国やオーストラリアでも広く行われているといわれているが、日本ではまだ、 一部学識者の研究対象としかなっていないと先日、ある雑誌に報告されていた。
いずれにしても、まだまだ日本では欧米先進国のような進んだ民主主義国家として成熟していないのかもしれない。
そこが、今、行われている各マスコミ新聞社等の世論調査というものの結果に危険性をはらんでいると感じる理由である。
さて、その世論調査の数字が左右するといわれている衆院の解散・総選挙の行方であるが、一体、いつになるのか?
やきもきが続く毎日だが、果たして、今の社会状況とりわけ経済悪化が著しく、体力を失っている我国の現状を見ても、とても選挙などと、うつつを抜かしている場合ではないだろう。
民主党は「選挙,選挙」と騒いでいるが現下の状況をどうとらえているのか。
全て、戦局にからめていく手法で果して政権を担う能力があるのか?
疑問に思っているのは私一人ではないだろう。
厳しい環境だから、つい「政府が悪い」「与党が悪い」と批判する 気持ちは当然であり政権のもっているところ、力のあるところ、 大きいところに不平、不満が集中し「一度変えては」との意見も聞くが今、必要なのはここで一歩立ち止まり本当に安易な気持ちで変えてしまって良いのかどうか、しっかり考えてみるのも国民の責任であろう。
同時に政府・与党も、もっと緊張感をもって取り組むことが求められる。

 
 
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